イスラムにもゲイやレズはいるの?

イスラム世界では、同性愛はタブーです。恋愛やセックスは男と女がするものであり、男同士や女同士でするのは、神の意思にそむく汚れた行いと考えられています。それゆえ、ゲイやレズ、性同一性障害などについて語ることすらできません。LGBT(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの総称)は、完全に否定される存在であり、死刑に相当する重い罪です。

国際的には、性的マイノリティは病気や障害ではなく、どこの世界にも一定の割合で出現する「パーソナリティ」であるとする考え方が浸透しつつありますが、イスラム世界においては、こうした思想は西洋的、あるいはキリスト教的な乱れたものだと受け止められています。男女間のアナルセックスもおおやけには認められていない行いなのに、それを男同士がするなど、とても認められるはずがありません。また、女は男に「奉仕」する存在であるはずなのに、その役割を放棄して女のために性的サービスを施すなどということもあり得ないことです。

ただ、いくら宗教的に否定されようとも、性的マイノリティは出現します。発覚すれば激しく虐げられることが明らかなので、彼らは自らを完全に偽って暮らしています。イスラム世界における、最も難しい問題のひとつでしょう。


イランではゲイは死刑!?

伝承によると、ムハマンドは同性愛を憎み彼らを処刑しました。現代のイスラム世界における性的マイノリティに対する考え方は国や地域によって差がありますが、ムハマンドによる「処刑」をそのまま受け継ぐイランでは、同性愛の最高刑は死刑。実際に何人ものLGBTが死刑にされています。サウジアラビアでも、同様に死刑です。

こうした厳しい刑罰が行われるため、ほとんどの性的マイノリティたちは自らの性的指向を隠して暮らしていますが、中には他国に亡命して性的な自由を獲得しようとする者もいます。ただ、相手国で亡命が認められないと強制帰国させられますので、国で裁判にかけられ死刑となってしまうリスクがあります。命がけのチャレンジなのです。


レイプされたら死刑!?

命がけという意味では、もうひとつ、レイプの問題があります。普通、女性がレイプされれば「被害者」ですが、イスラム世界においては、しばしば「加害者」とされ、ひどい場合には死刑に処せられます。日本人の感覚としては「そんなバカな」という話なのですが、実際にイスラム文化圏ではそうした「事件」が、起きているのです。

どうしてそんなことになるかと言えば、強姦されたのは女性が加害者の心を乱したからだという理屈によります。女は男を欲情させないように常に全身を布で覆い隠し、エロチックなオーラを出してはいけないことになっているのに、男をムラムラさせるようなしぐさをしたのが悪いのだ、と。「レイプ」を証明するには、イスラム男性4人の目撃証言が必要ですが、レイプの現場を目撃した人が4人も見つかるケースはめったにないでしょう。被害者の女性は、泣き寝入りする以外に選択肢がないのが実情です。

イスラム世界では、性的マイノリティやレイプ被害者に対して、とても残酷な実情にあります。国際的には非難の声も少なからず上がっていますが、「宗教の壁」によって解決しにくい問題です。


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