イスラム教徒は非ムスリムと結婚できるの?

イスラム教は、男女の交際やセックス、結婚について、とても厳しいルールをもっています。女性が外出する際には、顔を隠していなければなりませんし、独身であれば異性と二人きりで出かけることはできません。もし許可もなく、未婚の男女がデートをすれば犯罪です。手をつないで外を歩いたりすれば、公衆の面前でセックスしたも同然。ふしだらで淫らな関係ということになってしまいます。性に関してはとても保守的です。

他の文化圏の人たちとは大きく異なる男女交際・結婚のルールで暮らしている人たちが、他の宗教を信じる人や無宗教の人と交際したり結婚したりすることはできるのでしょうか?
実は、イスラム教徒(ムスリム)は、非ムスリムとは結婚できないことになっています。それが教義上の決まりですが、中にはムスリムでない人と結ばれるケースもあるようです。


ムスリムの結婚の決まりごととは?

イスラムの法によれば、原則としてムスリムはムスリムとしか結婚できないとされています。ただ、「啓典の民」と呼ばれる一部の宗教信者については、男性に限り認められることがあります。啓典の民とは、聖書から成立した宗教であるユダヤやキリスト教の信者でイスラムを尊重し、(ムスリムによる)差別待遇を受け入れて、イスラム世界に暮らすことを許された人々のことです。異教徒ではあるけれども信ずる元の「神」が同じで、ムスリムに敬意を持つ人々ということになるでしょう。

ただ、イスラムの経典であるクルラーン(コーラン)が成立した時期には、イスラムのエリアには、ユダヤ教やキリスト教以外の宗教がほとんど知られていなかったこともありますし、歴史の流れの中で、仏教徒など他の宗教信者との接点が生まれたこともあって、「異教徒」の範囲は次第に広がりました。地域にもよりますが、現在ではイスラム世界に暮らす、すべての異教徒が「啓典の民」となることができます。啓典の民には、普通の税金以外に「ジズヤ」という税が課せられます。ジズヤは人頭税であり、一人につきいくら、と決められるものですので、4人家族なら4人分を支払わなければなりません。なお、啓典の民と認められるにはイスラム世界に居住することが条件ですので、日本に暮らしながらなることはできません。


実は国によってルールが大きく異なる!?

イスラムの掟はとても厳しいものとなっていますが、厳しさが故に色んな問題も生じたため、地域によってはやや緩やかになりました。中東の国々では今も厳格に守られていますが、アジアやトルコ、西ヨーロッパのリベラルなムスリム地域では、かなりフレキシブルな対応もみられます。ムスリム女性が非ムスリムと結婚することもあります。セックスについても、婚前交渉することもあるようで、花嫁は必ずしも処女ではありません。

法に厳しい中東の国々では、ムスリム女性が非ムスリムと結婚することはあり得ません。恋愛関係になれば、男性がムスリムになるか、女性が国を出ていかなければならなくなります。もし、非ムスリムの男性がムスリム女性と性的関係を結んだことが発覚すれば、その男性はむち打ち刑などの厳しい処罰を受けることになります。「むち打ち」に関しては、国際的に「人権侵害」として批判する声が少なくありませんが、イスラム法では正しいこととされています。

ムスリムにはムスリムの掟があります。他の宗教・価値観を持つ人々にとっては異常であっても、否定はできないのかも知れません。


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