スルタンのハーレム

それほど裕福でない一般庶民や、農民、遊牧民などの家庭では、合理的でないという理由から、女性の居住を区切るハレムが厳密に運用されることは少ないのが実際のところ。 しかし過去に栄えたオスマン帝国の皇帝などは非常に大規模なハレムを持ち、多くの女性を侍らせていたと言われています。


皇帝や王侯貴族のハレム

もともとハレムを運用するためには、複数の妻を娶り、彼女らを労働力とせずに家庭に置いておくことが前提となります。またそのための特別な部屋を用意する必要があることから、ある程度の経済力を持っていることが必要でした。

こうした条件を備えていたのは現在では部族の長や資産家、また過去においては皇帝や王侯貴族といった権力者であることがほとんどでした。 特に過去の権力者たちは、自分の宮殿に権力にあわせたハレムを持っていることが通常であり、イスラム世界だけでなく、キリスト教の国々からも集められた女性を奴隷として侍らせていました。特に中世に栄えたオスマン帝国においてはその数は1000人を超えていたとされており、現代に住む我々では想像もできないほどの大規模なハレムが営まれていたことが分かっています。


奴隷から皇帝夫人に

こうした女性のほとんどは戦争捕虜や貧困家庭の出身であることが多く、権力者に囲われるとまず、雅楽や礼儀、アラビア語の読み書きや詩、文学に至るまで様々な教養を身につけさせられたと言われています。こうした教育をひととおり受けた後に侍女として宮殿のハレムに配属され、同じような境遇の女性たちと生活を共にしていました。

配属された当初は彼女らの身分は奴隷ですが、主人によって目をかけられると側室として個室を与えられるなどその地位が高まっていきました。何度も愛されたものは寵姫(ハセキ)や夫人(カドゥン)などと呼ばれ、最終的には皇帝の後継者となる男子を産むことが彼女たちの目標とされていました。

しかしもちろん、ハレム内には同じような境遇の女性が無数にいるため、ハレム内での権力闘争や、皇帝の気を引くための争いが後を絶つことはありませんでした。 中には催眠剤や、現代でいうバイアグラのような効果を持つ媚薬で主人をその気にさせ、寵愛を得ようとする者までいたと言われています。1000人もの女性がいる中で、一度でも寵愛を受ければその地位は飛躍的に高まるうえ、場合によっては次期皇帝の母の地位に登り詰める可能性もあったと考えれば、その争いも仕方のないことだったのかもしれません。

日本人の我々からすると想像も出来ないようなことですが、もしあなたの彼女や奥様がバイアグラを持ち出してきて「飲んでくれる?」なんて言い出してきたときはご注意を。バイアグラは処方箋が必要な薬ですから、彼女達が持って来たのはネットで買った偽物の可能性があります。例え人からもらったものでも、診察なしで飲むのはリスクがありますので、絶対にやめておきましょう。


サイトコンテンツ

Copyright(c) 誰も知らないイスラム世界~閉ざされた性の秘密~ All Rights Reserved.