トルコ風呂の起源?西洋の解釈が誤解を読んだハンマーム

トルコ風呂と言えば、日本人なら誰もが知っている、性的なサービスを受ける風俗店のひとつです。名前からしてトルコが発祥だと思われがちですが、実はイスラム圏にある「ハンマーム」という浴場がもとになっています。

しかし大もとである「ハンマーム」はトルコ風呂とは似ても似つかない、普通の身体を清めるための場所です。性的なサービスを受ける場所として広まった背景には、実はヨーロッパの大きな勘違いが原因にありました。


あかを落とす同性との社交場!性的サービスはかけらもない

ハンマームとは、もともとは普通の公衆浴場のことを意味する言葉です。浴室は蒸し風呂で、同性の「あかすり師」によってあかを落としてもらったり、マッサージしてもらったり、毛をそってもらったりすることができます。

通説ではローマの入浴文化を取り入れたものではないかと言われており、はじめて作られた浴場は8世紀ごろのウマイヤ朝のものです。預言者ムハンマドはあまり利用しなかったようですが、4代目カリフのアリーは利用していました。

ハンマームでは基本的に異性と会うことはなく、性別ごとに入る時間や曜日をわけていたので、性行為にいたる機会はまずありません。むしろ同性同士が仲を深めるための、一種のサロンのような役割を果たしていたと言われています。


ただの公衆浴場がロンドンによって別のものとして広まった

上記を読むかぎりでは実に健全な場所であるハンマームですが、西欧では性的なサービスをおこなう場所というイメージがもたれるようになりました。原因は、ロンドンに同名の売春サービスをおこなう場所があったことだそうです。

そしてロンドンにある「ハンマーム」はトルコ式の浴場であり、イスラムにあるものと混同させる形で画家が描きました。おかげでもともとの健全なイメージとはほど遠い、性的サービスをおこなう場所として広まったそうです。

現在は「ソープランド」などの呼称が与えられている日本の風俗店も、もともとはイギリスから伝わったものであり「トルコ風呂」と呼ばれていました。「ハーレム」への間違ったイメージもあわさって一般に知られていったそうです。


誤解を正すために変えられた名称!本当の姿を知りたいならイスラム圏へ

誤解につぐ誤解が招いた事態は、本来のものとかけ離れた浴場を作っただけでなく、トルコという国にも間違ったイメージを抱く原因にもなりました。そしてのちに、風評被害をなくすため「ソープランド」へと変更されたそうです。

実際のハンマームは長い歴史と高い技術力を感じさせる建築物であり、あかを落とすためでなくても行く価値があります。イスラム圏に行くのなら、他文化に触れる一環として、見学に行くのも悪くないかもしれません。

現在ではほとんどの場所が使われておらず多くは廃れましたが、いまだに庶民のいこいの場として利用されている場所もあります。また観光客用のハンマームもありますので、旅行の際はぜひ一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


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